サプライチェーン

AmbrosusのCEOが語る、食品・薬品サプライチェーンとブロックチェーンの現状と未来

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AmbrosusはブロックチェーンとIoTで医薬品サプライチェーンを変革する

非効率的な食品・医薬品サプライチェーンの現状

ロジスティクスにおけるブロックチェーンの技術は、無数の(原料・製品・販売といったような)垂直的な業界、特に複雑な国際的サプライチェーンに関わる業界に、透明性と可視性をもたらす手段となり得る事が明らかとなりました。しかし、ブロックチェーンのその疑いようのない可能性にも関わらず、例えそれが安全に保存されているからといっても、機密性の高い企業独自のデータを公開するように大企業を説得するという考えが現実的であるのか?それは未だに疑問です。

ブロックチェーンベースのスタートアップであるAmbrosus (アンブロサス)は、プログラム間で互いの処理を待って半永久的な待機状態になる問題を解消できると考えています。AmbrosusのCEO、Angel Versetti(エンジェル・ベルセティ)氏は次のように述べています。「私共は、消費者とサプライチェーンのステークホルダーが、受け取ったり消費したりしている製品の信頼性を高めることができます。そしてそれを、ブロックチェーンと通信しているセンサーを通して行っています。」

ブロックチェーンは究極の信頼の手段として認知されているため、Ambrosusはそれを使用してさまざまなセンサーのデータを取得します。ほとんどのブロックチェーンは独立した環境で機能し、自己完結型であるためFinTechのユースケースに役立ちますが、Ambrosusは実世界のデータをブロックチェーンに入力できるようにしており、システムを介して出荷される製品の状況を把握する事ができます

Versetti氏は、ブロックチェーンを備えた透明なサプライチェーンネットワークの媒体を創るというアイデアを支持した要因を次のように説明しました。「私は以前国連で働いていましたが、私たちが特定した問題の1つは、これだけ技術が進歩しているにも関わらず、食品業界では依然として多くのリコールがあり、同様の問題が医療部門にも偽造品を通して存在しているということです。

両部門ともに、透明性の確保と、複数のステークホルダーの詐欺行為を減らす能力に問題がありました。これを解決しようと思っていた時に、ブロックチェーンが解決策であることに気が付きました」

Ambrosusは、顧客ベースで医薬品および食品サプライチェーン業界を監視し、主にその業界の大手企業と協働し、彼らのニーズを理解し、センサーによって生成される大規模なトランザクションに役立つプラットフォームを構築しています。

一般的に、食品や製薬会社は技術に対してかなり保守的です。製薬業界はリスクを取ることを回避する傾向があり、品質保証に何か問題が生じた場合に誰かが文字通り死ぬ可能性があるので、全てを徹底的にテストすることを望みます。そのため新技術採用の難易度を上げる規制が山ほどあります」と Versetti氏は言います。

Ambrosusは非常に繊細なセグメントに取り組んでいるため、技術の一貫性と拡張性が非常に重要となります。この側面は他の業界ではそこまでの厳密さは求められないでしょう。またVersetti氏はステークホルダーをテーブルに導くことの難しさについても言及しました。「私たちはステークホルダー、特にブロックチェーンが何であるか、それがなぜ価値があるのか​​理解できない幹部を教育する必要があります。しかし、昨年のブロックチェーンの盛り上がりのおかげで、今年は少し楽になりました。経営幹部はデータの整合性を信頼できるようになり、ブロックチェーンが企業にとって将来重要となることを理解しています

食品・医薬品サプライチェーンが必要とする本物のブロックチェーンとは

Versetti氏は、普及の大きな妨げとなるのは規制の不透明さと、ブロックチェーン関連の技術と仮想通貨に対する国家の敵意であると主張しました。「しかし、一旦それを通過して統合する準備が整うと、多くの企業がデータを公にしたり、透過的にする必要なしに、ブロックチェーンとデータの整合性の恩恵を受けることができるでしょう」

このような進展には設計構造の根本的な変更が必要となり、Ambrosusが取り組んでいるハイブリッドソリューションは、企業が自社でデータを保存でき、メタデータのみを供給し、それを一次データセットの「指紋」にし、データが変更されているかどうかの確認に利用することを可能にします。しかし、企業がデータを削除するリスクは依然としてあり、指紋を登録するだけのブロックチェーンでは、誰がデータを消去したのかを特定することはできません。

「しかし、これはゼロ知識証明で解決することができ、私たちはそれを行っています。ゼロ知識証明は基本的に、元のデータ自体を見ることなく、データの整合性を検証することを可能にする技術です」とVersetti氏は述べています。「この技術はまだ初期の段階で、製品として準備が整うのには時間を要するでしょう」

Ambrosusのもう一つの課題は、企業がデータの大部分を保護しているという事実と、リスク回避的な企業にとってIBMのような業界大手の方がブロックチェーンの追求により耐久性があるように映り、そちらを選ぶ傾向があることに起因します。「しかし、IBM Hyperledger(ハイパーレジャー)の構造を見ると、彼らが構築したものが本物のブロックチェーンではない事が分かります。なぜなら、関係者の1人が単独で管理することができ、ステークホルダーの1人が単独で発展させることができるからです」とVersetti氏は述べています。

結局、ブロックチェーンとは分権化のことであり、企業は平等な場でさまざまなステークホルダーと協力することに同意した場合にのみ、価値を見いだすことができるでしょう。Ambrosusはデータを束ねることで、毎秒最大500,000件のトランザクションを処理できる拡張可能なソリューションを構築したとVersetti氏は述べています。「今後数ヶ月間の目標は、それを本格的に展開し、産業用のアプリケーションとして許容され、いくつかの大規模なステークホルダーの間で採用される事によって、機能させることです」と彼は語りました。

元記事
Ambrosus Builds Decentralized IoT Networks For Food and Pharma Supply Chains

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