仮想通貨・ブロックチェーン

Ambrosus(アンブロサス)とWaltonchain(ウォルトンチェーン)の比較

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サプライチェーン・トレーサビリティ系仮想通貨 AMBとWTCの比較

(こちらの記事はAmbrosus and Waltonchain Compared(2018年9月8日)を翻訳したものです。)

この記事では、AmbrosusとWaltonchainの比較を簡潔に行いながら、両社の質を決定付ける将来見るべきポイントを指摘しようと思います。以前に私が書いてきた多くの記事と同様、どちらの企業についても、またそれらが未来に向かって成長し、進化し続ける可能性についても誤解を与えないように、フェアで公平に比較したいと思います。

免責事項になりますが、これは投資や金融のアドバイスでは一切ございません。何に投資をするにしても、どうか専門家にご相談してください。

全く異なるAmbrosusとWaltonchainの技術的な能力についてはっきりさせましょう。

はじめに、各社が何をしたいのか、またそのためにどんな技術を利用しているのかをよく理解するために、AmbrosusとWaltonchainについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

Ambrosus

多くの方がお気づきのように、Ambrosusは未来のサプライチェーンマネジメントの(そして結局はデータ管理の)ための、分散型ブロックチェーンとIoT(モノのインターネット)によるエコシステムを作っています。これが意味することは、Ambrosusは何よりもまず、あらゆる種類の商品、つまり食品、薬品、コモディティ、電子機器などのための最先端のスマート・サプライチェーン・マネジメントにおけるリーダーとして、自身を築き上げたいと考えているということです。覚えておくべきですが、サプライチェーン・マネジメントは基本的な追跡やトレースの能力だけに関するものではありません。偽造防止の方法や商品の品質保証も関わってくることなのです。

アンブロサスのロゴ

Ambrosusの技術的ソリューションは、ブロックチェーンと正確で効率的にやり取り出来る、安全なIoTデバイスを作ることを中心としています。これらのデバイスは顧客企業のサプライチェーンのニーズ(例えば追跡やトレース、偽造防止、品質保証、データ最適化など)によって、特定の目的に合うように作られています。そのため始めから、Ambrosusの技術的ソリューションはある特定のタイプの技術一つに限られたものではありません。それらはスマート・コンテナ(Ambrosusの最高技術責任者、ステファン・メイヤー博士へのインタビュー)、スマート・デバイス、スマート・ゲートウェイと多岐にわたります。以前の記事でも書きましたが、Ambrosusのソリューションはさらに、特定の商品の構成要素(DNA、酵素、pHレベルなど)を監視するセンサー、つまり簡単に言うとバイオセンサーも開発しています。前述の偽造防止手段が、ステファンやAmbrosusのイノベーション研究所にとって重要な優先事項として議論されていて、そのため彼らはより費用効率的かつ安全にラベルをプリントする方法(3Dプリントも含む)を調査しているということも言っておくべきでしょう。

Ambrosusのゴールは(彼らのブログから明らかなように)、IoTやブロックチェーンにおいてそのような専門知識にレバレッジ(てこの原理)をかけて、企業や起業家、アプリ開発者が彼らの技術を使い、究極的にはグローバル経済のさらなる領域へ拡大していけるようなオープンなシステムを作ることです。彼らが望んでいるであろう結果は、何よりもまずグローバル・サプライチェーンを、そして世界中での商品の移動を一変させることでしょう。しかし一般的には、Ambrosusのソリューションはより広範なデータの管理習慣に対しても適用可能です。

Waltonchain

Waltonchainという名前は、彼らによればRFID(Radio Frequency Identifier)技術の祖であるCharlie Walton(チャーリー・ウォルトン)から名付けられたそうです。このことから明らかなように、WaltonchainはRFIDに技術的な焦点を置いています。RFIDはしばらく前から存在する技術ですが、近年費用とサイズの効率性において著しく進歩してきました。Waltonchainが持つ主な優位性は、費用効率的で他のどこにもないハイテクなRFIDタグを作れることです。

ウォルトンチェーンのロゴ

もっと具体的にはDistributedPostが説明しています。

「彼ら(Waltonchains)のRFIDチップは、中央集権的な存在を一切介さずに直接ブロックチェーンに全てのデータを書き込むことができます。この技術は特許を取得していますが、オープンソースのブロックチェーン・コミュニティからはそう思われていないかもしれません。しかしこれが、検閲や偽造から開放された信頼できるデータを作ることによって、WaltonChainをVIoT(Value Internet of Things)の世界におけるリーダーとして確立します。」

簡単に言えば、WaltonchainはRFIDタグを使って、モノの観点と分散型ブロックチェーンの間におけるより良いコミュニケーションを可能にします。彼らのシステムの価値は、彼らのRFIDタグが安い(0.05ドルほど)こと、そして中央集権的なAPIなどを介す必要なく、直接ブロックチェーンとやり取り出来ることです。

Waltonchainエコシステムのゴールは、他のプロジェクト(サイドチェーンなど)にレバレッジをかけ、Waltonchainが提供している同じ技術を、他の産業で使うようにすることです。これにより、Waltonchainのタグやエコシステムの使用事例(ユースケース)が拡大します。将来Waltonchainが集中していく特定の産業は、衣服、社会、公共事業、小売、製造です(ホワイトペーパー48ページ)。彼らが中国に位置しているという地理的な理由から、Waltonchainは主に中国や中国政府に焦点を置いています。得に強調している点は未来のスマートシティの創造に貢献できるという能力で、特に現在開発中のハイテクな空気の質を監視する技術を使って、ということです。

主な違い: テクノロジー

何がAmbrosusをWaltonchainとは違うものにしているかというと、彼らの技術的ソリューションの範囲です。Waltonchainが自身を厳密にRFID技術に限定している一方で、AmbrosusはRFIDデバイスを超えて、より洗練された、成分にフォーカスしたIoTデバイスにまで範囲を広げています。例えばバイオセンサーやスマート・コンテナ(容器)といったものです。どちらのチームも自身の発明における特許をうたっていますが、今のところAmbrosusだけが、特定のサプライチェーンにおける問題のための未来のIoTデバイスを習慣的に作ることが出来る、自身のイノベーション研究所を所有しています。

これはWaltonchainがデザインした有用なソリューションの価値を損なうために言っているのではなく、むしろAmbrosusが作ることの出来るスマートデバイスの種類が、ずっと幅広いものであるという事実を強調するために言っています。一歩下がって俯瞰で見てみれば、Ambrosusがより大きなスコープを持っている理由が、より野心的でより大きな適用可能性を持っているからということは明らかです。つまり世界の食品、薬品のサプライチェーンは、品質保証、改ざん防止のデザイン、スマートな輸送を必要としているかもしれない無数のごく小さな変数を持っていて、そういったもの全てが、RFIDタグの範囲を超えたものを必要としているのです。

トークン経済

重要なことですが、各社が作り上げた異なるトークン経済システムの間には明らかな違いがあります。Ambrosusの場合AMB(アンバー)トークンは、ブロックチェーンに置かれる必要がある全てのデータをアップロードし保存するための、エコシステムにおける血液として使われます。革新的なバンドル(1バンドルにつき16,000ほどのアセットやイベントを保存可能)の使用を通して、Ambrosusは毎秒何十万ものセンサー読み取り値をブロックチェーンに保存出来ます。

AMB-NETを使う企業は、ネットワークに保存されるデータ1バンドルにつき、12アメリカドルを支払わければなりません。この事実により、ネットワークで稼働する様々なマスターノードの間で、明確な供給と需要のモデルが作られます。このようなシナリオにおいては、ネットワークの採用が大規模に起こったと仮定すると、様々なマスターノードがこのトークン消費モデルから大きく利益を得る立場にあります(マスターノードの報酬に関して、コミュニティが作成した計算表がたくさんあるということも付け加えておくべきでしょう。私の知る限りでは、ベストなものはこちらです)。

Waltonchainに関しては、トークン経済はずっと洗練されていないものです。NEOのような他のコインに似て、Waltonchainの所有者はネットワークの取引(トランザクション)から利益を得ます。またチャイルド・チェーンの使用や、チャイルド・チェーン・トークンの使用からも同様に利益を得ます。しかしながら、企業がWaltonchainエコシステムを使うのにいくらかかるのかに関しては明確な言及がありません。またデータがどこに保存されるのか、誰がネットワーク上にデータをアップロード出来るのかについても同様です。またWaltonchainがどうやって長期的なスケーラビリティ(拡張性)問題に取り組むのかについての計画も不明なので(特に誰が何をネットワークに保存出来るのかに関する制限の有無)、Waltonchainのトークン経済モデルの長期的な実行可能性に関して、数多くの失われた変数が良くない前兆となっています。もっと明確な情報がなければ、モデルの実行可能性について評価するのは難しいです。

異なるタイプのソリューション

Waltonchainは2016年11月から存在している一方で、Ambrosusは2017年11月からに過ぎません。先を越して始まったにも関わらず、現時点でWaltonchainの方がAmbrosusよりも開発が進んでいることを示すものはほぼありません。

以下の図は2つのプロジェクトを並べて、彼らの開発や達成したものを分かりやすく比較したものです。

比較基準 Ambrosus Waltonchain
技術的開発 イノベーション研究所がスマートデバイス(RFID+バイオセンサー)、スマートコンテナ、Ambrosusによって承認されたゲートウェイなどを開発 セキュリティと分散化のための、特許を取得したハイテク・RFIDチップ
スケーラビリティ 毎秒50から60バンドル = 毎秒81.5万から98万のセンサー読み取りを処理出来るメインネットワーク。プルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)アルゴリズム。 PoWとPoSのハイブリッドによるコンセンサス・アルゴリズムで動く、毎秒100トランザクションを処理出来るメインネットワーク。
トークン経済 3段階のマスターノード=アポロ、ヘルメス、アトラス。ソリューション設計者のRoger Wattenhoferがデザイン。ネットワークにアップロードされるバンドルを承認、アップロード、保存する役割をそれぞれ持つ。

1バンドルの価格は12アメリカドル。

ガーディアン・マスターノードがPoWコンセンサス・アルゴリズムを通してネットワークを安定させる。ステークによる報酬はトランザクション(取引)手数料による。

ネットワークの使用料金は未定。

集中している主な産業 食品、薬品、電子機器、コモディティのサプライチェーン・マネジメント。未来の自動化されたサプライチェーンのデータ管理。 RFIDを以下の産業に実装することに集中。衣服、都市管理(空気の質)、社会的目的、製造、物流、そして最終的には小売。
地理的なフォーカス ヨーロッパ、北アメリカ、中東、アジア アジア

総じて言えば、どちらのプロジェクトも重大な可能性を持っています。しかしながら、現時点でどちらも同等の価値を持っていると言うのは公平ではないでしょう。Ambrosusはやっと1歳になろうとしているという若さにも関わらず、潜在的なソリューションの範囲と深さの両方において、Waltonchainに比べてずっと洗練されたエコシステムを開発しました。もちろん、これは今後の開発次第では変わる可能性もあります。しかし現時点ではAmbrosusが、彼らの明確な価格、完全な技術ソリューション、そして大きな幅を持つ適用可能性から判断して、産業のデータ管理(ブロックチェーンとIoT)のための最も完全なソリューションであると強調しておくべきでしょう。

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